司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成25年 民事系科目

第4問 (配点: 2)


表見代理に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.本人から登記申請を委任された者が,その権限を越えて,本人を代理して第三者と取引行為をした場合において,その登記申請の権限が本人の私法上の契約による義務を履行するために付与されたものであり,第三者が代理人に権限があると信ずべき正当な理由があるときは,委任された登記申請の権限を基本代理権とする表見代理が成立する。

イ.原材料甲を仕入れる代理権を本人から付与された者が,その代理権を利用して利益を図ろうと考え,本人を代理して第三者から甲を買い受け,これを他に転売しその利益を着服した場合,権限外の行為についての表見代理に関する規定が類推され,第三者は,本人に対し,甲の代金の支払を求めることができる。

ウ.子が父から何らの代理権も与えられていないのに,父の代理人として相手方に対し父所有の不動産を売却した場合,相手方において,子に売買契約を締結する代理権があると信じ,そのように信じたことに正当な理由があるときは,表見代理が成立する。

エ.本人からその所有する不動産に抵当権を設定する代理権を与えられた者が,本人を代理して当該不動産を売却した場合,売買契約の相手方がその権限の逸脱の事実を知り,又はそれを知らないことについて過失があったときでも,転得者が善意無過失であるときは,表見代理が成立する。

オ.夫が,日常の家事の範囲を越えて,妻を代理して法律行為をした場合,相手方において,その行為がその夫婦の日常の家事に関する法律行為に属すると信ずるにつき正当の理由があるときは,権限外の行為についての表見代理に関する規定の趣旨が類推され,妻は夫がした法律行為によって生じた債務について,連帯してその責任を負う。

1.ア ウ
2.ア オ
3.イ ウ
4.イ エ
5.エ オ

「平成25年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000111055.pdf)をもとに作成

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