司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成23年 刑事系科目

第20問 (配点: 3) 備考: 順不同(部分点なし)


次の【事例】の甲に対する刑法の適用に関する後記1から5までの【記述】を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選びなさい。

【事例】

甲は,日本国内に居住するA国民である。

甲は,B国を訪れた際,同国内に居住する日本国民V1並びに日本国内に居住する日本国民V2及び同V3を殺害しようと考え,B国において,毒入りの酒(以下「毒入酒」という。)をV1方,V2方及びV3方に向けてそれぞれ発送し,その後日本に帰国した。

V1宛ての毒入酒は,V1方に到達し,これをB国内で飲酒したV1及びその友人であるB国民V4は,それぞれ,同国内で薬物中毒により死亡した。

V2宛ての毒入酒は,甲が発送手続の際,誤ってV2と同姓の日本国民V5の住所地を記載したことから,日本国内のV5方に配達され,V5は,V2宛ての配達物であることに気が付いたが,しばらく保管して誰からも連絡がなかったら自分で飲酒しようと思い,これを自宅に保管していた。

V3宛ての毒入酒は,V3方に到達したが,配送途中の事故により,瓶が割れ,到達時には毒入酒がすべて無くなっていたことから,V3は,これを飲酒することができなかった。

【記述】

1.V1に対する行為について刑法(殺人罪)が適用される。
2.V2に対する行為について刑法(殺人未遂罪)が適用される。
3.V3に対する行為について刑法(殺人未遂罪)が適用される。
4.V4に対する行為について刑法(殺人罪)が適用される。
5.V5に対する行為について刑法(殺人未遂罪)が適用される。

(参照条文)刑法
第3条の2 この法律は,日本国外において日本国民に対して次に掲げる罪を犯した日本国民以外の者に適用する。
一 (略)
二 第199条(殺人)の罪及びその未遂罪
三~六 (略)

「平成23年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073971.pdf)をもとに作成

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