司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成23年 民事系科目

第68問 (配点: 2) 備考: 順不同(1問正解で部分点1点)


Aは,Y会社で工員として勤務していたが,工場で就業中に事故に遭って死亡した。Aの遺族であるXは,Y会社を被告として損害賠償を求める訴えを提起したが,事故の状況を立証するため,国の機関である労働基準監督署において保管されている調査報告書の提出を求める文書提出命令の申立てを検討している。この事例に関する次の1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを2個選びなさい。

1.労働基準監督官が作成した調査報告書にY会社やその関係者の私人の秘密に関する記載があったとしても,これは公務員の職務上の秘密には当たらないので,国には同報告書を提出する義務がある。

2.労働基準監督官が作成した調査報告書中の調査担当者の意見が公務員の職務上の秘密に当たり,かつ,これが提出されると公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれが具体的に存在する場合には,国には同報告書を提出する義務はない。

3.裁判所は,Xが提出を求めている調査報告書が,公務員の職務上の秘密に関する文書か否か,又はその提出により公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるか否かの判断をするため必要があると認めるときは,文書の所持者である国にその提示をさせることができる。

4.調査報告書について文書提出命令が出された場合,Y会社は,証拠調べの必要性がないことを理由として,即時抗告をすることができる。

「平成23年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000073970.pdf)をもとに作成

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