司法試験短答式試験過去問題一問一答

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平成21年 刑事系科目

第20問 (配点: 3) 備考: 4問正解で部分点2点


次のⅠからⅢまでの各【事例】における甲の罪責及び処断刑の範囲について判例の立場に従って検討した上,各【事例】に関する後記アからオまでの各【記述】が正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。ただし,刑種についてはすべて有期懲役刑を選択し,甲に前科及び刑の減軽事由はないものとする。

【事例】

Ⅰ.甲は,コンビニエンスストアでおにぎり1個(時価150円相当)を窃取したが,甲の犯行を目撃して追いかけてきた店員乙に対し,同人に捕まえられるのを免れる目的で,反抗を抑圧するに至らない程度の暴行を加えて加療約1週間を要する傷害を負わせた。

Ⅱ.甲は,乙から金品を喝取しようと企て,乙に対し,反抗を抑圧するに至らない程度の暴行を加えて加療約2週間を要する傷害を負わせ,畏怖した同人から現金1万円を喝取した。

Ⅲ.甲は,乙から金品を強取しようと企て,無施錠の玄関から同人方に立ち入り,同人所有の現金1万円を窃取し,その直後に帰宅した乙に対し暴行を加えてその反抗を抑圧した上,同人から現金3万円を強取した。

【記述】

オ.処断刑の上限が最も軽いのは【事例】Ⅱである。

(参照条文)刑法

(住居侵入)
第130条 正当な理由がないのに,人の住居(中略)に侵入し(中略)た者は,3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

(傷害)
第204条 人の身体を傷害した者は,15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(窃盗)
第235条 他人の財物を窃取した者は,窃盗の罪とし,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(強盗)
第236条 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は,強盗の罪とし,5年以上の有期懲役に処する。(以下略)

(事後強盗)
第238条 窃盗が,財物を得てこれを取り返されることを防ぎ,逮捕を免れ,又は罪跡を隠滅するために,暴行又は脅迫をしたときは,強盗として論ずる。

(強盗致死傷)
第240条 強盗が,人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処(中略)する。

(恐喝)
第249条 人を恐喝して財物を交付させた者は,10年以下の懲役に処する。(以下略)

「平成21年 短答式試験 刑事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006453.pdf)をもとに作成

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