代理に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.代理権消滅後にその代理権を越えて代理行為を行った場合には,表見代理は成立しない。
イ.夫婦の日常家事に関する相互の代理権を基礎として権限外の行為の表見代理は成立しないが,相手方においてその夫婦の日常の家事に関する法律行為と信ずるにつき正当の理由のあるときに限り,権限外の行為についての表見代理の規定の趣旨が類推適用される。
ウ.代理権授与の表示による表見代理が成立するためには,相手方が,代理人と称する者が代理権を有すると信じ,かつ,そのように信じたことについて無過失であったことを,その相手方において主張立証しなければならない。
エ.本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には,その後無権代理人が本人を相続したとしても,無権代理行為が有効になるものではない。
オ.無権代理人が本人を共同相続した場合においては,無権代理人の相続分の限度で無権代理行為は当然に有効になる。
1.ア ウ
2.ア オ
3.イ ウ
4.イ エ
5.エ オ
「平成21年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006452.pdf)をもとに作成