売主Xと買主Yとの間の売買契約において手付が交付された場合に関する次のアからエまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から6までのうちどれか。
ア. XY間の売買契約書に,違約をした場合には手付の没収又は倍返しをするという約定があったとしても,それだけでは手付による解除を排除する意思表示があったとはいえない。
イ. Yが手付を放棄して売買契約を解除したと訴訟において主張するためには,YがXとの間で売買契約に付随して解約手付の趣旨で手付金を交付する合意をしたことを主張する必要がある。
ウ. Yが手付を放棄して契約を解除した場合,X及びYに損害賠償義務は生じない。
エ. Xが手付による解除の抗弁を訴訟において主張する場合,Yは,XとYが解除権の留保をしない旨の合意をしたこと,又は,X若しくはYがXの解除の意思表示に先立ち履行に着手したことを再抗弁とすることができる。
1. ア イ
2. ア ウ
3. ア エ
4. イ ウ
5. イ エ
6. ウ エ
「平成20年 短答式試験 民事系科目」(法務省)(https://www.moj.go.jp/content/000006412.pdf)をもとに作成